『トロイ』みーはーねたばれ感想:

 予想通りというか、予想以上にというか、とにかくヘクトル兄貴がかっこよかったです〜!
 「おにーちゃん、助けて」となさけないパリスに足にしがみつかれ、パリスを嘲笑するメネラオスにむかって、「(それでも)わたしの弟だ」と剣を繰り出すシーンで、もうべた惚れ。国、民、家族という責務を愛情をもって背負ってしまうヘクトル。惚れるべくして惚れたキャラではありますが、エリック・バナが予想以上に風格のある演技でびっくりしましたわ。戦闘では全体を見渡す指揮力を持ち、崩れかける所があれば最前線に出て士気を盛り上げる勇者でもある。やや理想的すぎるきらいもあるけれど、あれだけ説得力のあるキャラを見せられると、参りました、と言うしかなく、また、馬鹿正直に一騎打ちに出て行って討たれてしまう”男の子”な所が拍車をかける訳ですね。
 歳いってからの子供で両親から溺愛され、兄貴もしょうがないなあ、という感じで甘やかされてしまったらしいパリス君は、アポロンに愛された弓の名手というより焼け付き場で練習していたようにみえますが、弓ひくシーンはまんまレゴラスでしたよね(笑)。
 一番「ええ〜!?」と思ったのは、アキレスのいとこのパトロクロスで、あんな半人前扱いされるプリティ・ボーイになってしまうとは・・・。「気になって戦えない」と言うくらいなら戦場に同行させるなよ〜!>アキレス と思ってしまいましたわ(^^;。
 オデュッセウスは大局を見る目をもつ知恵者であり、やむなく身に付けた処世術が売りですが、やっぱり、やっぱり、「どーして、トロイ陣営でヘクトルを助けていないの!?」という自己中なアイディアから抜け出せません(^^;。歴史なんて変えてやる、という位にヘクトル中心に観ていることに気づくとあ然としますが(爆)。
 パリスからトロイの剣を渡されるアエネイアスが古代ローマ帝国の祖に、というリマークスは、説明がないと平均的日本人にはわかりにくいところですね。

<その2>
 ところで、脇役燃えとしては、やはりあの青い瞳が印象的な、アキレスの部下エウドロス(Eudorus)はチェックでしょう!
 まあ、パトロクロスがアキレスの武具をつけて出陣した際に気づかなかった、というのはあり得ないと思うのですが(あのシーン,映像的にも体型が明らかにパトロクロス役の人ではないです)、神々の思惑で目をくらまされていた、ということで(^^;。(ちなみに字幕は「歩き方(もそっくりだった)」ですが、英語の単語はmoveなので、どっちかっていうと「身のこなし」という感じがします。)
 エウドロスは、最後、一人残ったのではないかなあ、という気がするのはわたしだけでしょうか・・・(爆)。
 『イリアス』ではアキレスが率いるミュルミドネス勢は50艘、250人の兵で、5人の隊長のうちの一人がエウドロス。百の眼を持つ巨人アルゴスを倒したヘルメス(ヘルメイアス:ゼウスの末っ子)が人間の娘ピュラスに産ませた子ということで、この人も神の血を引いているわけですね。
 

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