Frair's Complaint

カールのせりふを中心に字幕では訳されていない所、わかりにくい所をピックアップ


○バチカンの武器製造庫のカール&ヴァン・ヘルシングのシーン
 "When they ask you to bring someone back, they don't mean as a corpse."  直訳では「誰かを連れてこいって言われたら、死体でっていう意味じゃないんだぜ。」字幕ではもうちょっと優しく「生け捕りにしなきゃ」になってました。

○悪態をつくカール
 "Holy hell be damned I am!"
 "Actually, I'm still just a friar. I can curse all I want...damn it!"
 訳してしまうと「くそったれ!」みたいな悪態の言葉になるんですが、"curse"と言えば"The Curse of the Black Pearl"でおなじみの(笑)「呪い」なわけで、いくら俗世と縁を切った僧侶(monk)ではないといっても、神に仕え社会に奉仕する身としては罰当たりな言葉を好きなだけ言える、というのは、やはりどうかと(笑)。
 "be damned"は死後永遠に地獄に落ちた、罰を受けた、という意味で、まあ、強いて訳すと「そんな地獄に落ちたも同然なことやってられるか!」という感じ?
 monk 、friar他、宗教用語解説がこちらのサイトにありました。(←いろいろ面白いです。)
 それにしても、"damn it!"と言う時のいたずらっ子みたいなカールの表情は最高ですね〜(*^^*)。

○安らかに眠れ
 ヴァン・ヘルシングが邪悪な者を倒した後に祈りの言葉を唱えますが、伯爵に銀の杭を刺した後にはラテン語で”May he rest in peace.”と言っているようです。ラテン語はまったくわからないのですが、おそらく”Requiescat in pace”。

○カールVSフランケンシュタイン
 馬車の中で鎖に縛られたフランケンシュタインが「自由にしてくれ!」と言うとカールが、
 "Where are you going to go? I don't know if you've seen a mirror lately...but you kind of stick out in a crowd."(一体どこにいくつもりだい? 最近鏡をみたかどうか知らないけど、君ちょっと人ごみでは目立つよ。)
 字幕では鏡の下りが抜かされていたような。

○ピエロ姿のカール
 "You don't think the hat's a bit much?"
 "a bit much(thick)"で「やり過ぎ、あんまりだ」という感じ。字幕では「この帽子派手すぎるよ。」になっていたと思います。
 帽子の先についた鈴を揺らしてみるカールの表情がおかし過ぎ!

○ドラキュラ城への道NEW!
 時間は刻々と過ぎてゆき、かんしゃく気味のヴァン・ヘルシングとアナの前で、意外と冷静というか、事態を客観視しているというか、あせらずマイペースのカール。
 "We've been looking for him for more than 400years! "(400年以上も彼(ドラキュラ伯爵)を探しているのよ!) それなのに、あと2時間で見つけられるものか、と言いたいアナに対して、
"Yes, well, I wasn't around for those 400years, now, was I?"(確かに。でも、その400年間はボクがいなかっただろ?)と、ボクがいれば見つけられたさ、と根拠があるのかないのかよくわからない自信を披露するカールなのであります。字幕では「400年もあったら普通はみつかるよな。」となっていたので、カールの自信過剰発言としてはちょっとマイルド?

○ドラキュラ城に乗り込む三人
 "Do we have a plan?"
 "Doesn't have to be Wellington's at Waterloo ... but some sort of plan would be nice. "
 一方通行で戻れない鏡のドアを通ってしまったカールは、あわててヴァン・ヘルシングとアナに追いすがりますが、「プランはあるの? ワーテルローのウェリントン程じゃなくて構わないけど、何かプランがあった方がいいんじゃない?」とオツム先行ぶりを露呈。
 字幕で触れられなかった、 ワーテルロー(英語読みではウォータールー)のウェリントンとは、1815年英蘭軍とプロイセン軍がナポレオン軍を破ったワーテルローの戦いのことで、英蘭軍を指揮していたのがウェリントン将軍です。(戦闘について詳しく知りたい方はこちらを参照のこと。)

 対するヴァン・ヘルシングとアナは"We're going to stop Dracula."(ドラキュラを止める)、"And kill anything in our way."(邪魔するやつは殺す)と、出たとこ勝負なわけで、カールでなくても逃げ出したくなるかも(笑)。で、予告でもおなじみのいち抜けた宣言ですが、原文は"Well, you let me know how that goes."。「首尾よくいったかどうか後で教えて」という感じ。

○アナの葬儀
 あまり敬虔そうではないカールの祈りに送られるというのもアナ的にはどうかと思わなくもないですが(^^;、カールも一応役には立っていて、祈祷文を読み上げています。字幕によれば以下の文をラテン語で、だそうです。
 "Eternal rest grant unto her, Oh, Lord, and let perpetual light...shine upon her. On her soul and the souls of all..."
 "On her soul and the souls of all the dead faithful have mercy..."(カールの顔が映るシーン)
 興味のある方は前半部分の英語とラテン語の併記ページがあったのでこちらをどうぞ。


HOME