WORLD CUP REPORT
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World Cup Report 2003


 鎌倉ラザロOBであり、NFLヨーロッパ観戦記でおなじみの、オランダ在住の鈴木由身氏が、ワールドカップを現地取材。現地の熱いレポートを、どうぞご覧下さい。



筆者と日本代表監督阿部監督の2ショット(逆光ですが・・・)。

ご意見、ご感想は、こちらのアドレスlazarus@t07.itscom.netでどうぞ。

2003年7月10日 ワールドカップ 日本代表−フランス代表観戦記

 筆者の住むアムステルダムから試合会場のフランクフルトまでは距離にして約500キロ。飛行機で行ってもよかったのだが、行動の自由が利く車を選択。朝6時半に家を出て、ドイツのアウトバーンを時速140キロと控えめに走りながら、つつがなく試合会場のウィスバーデンスタジアムに到着。

 スタジアムは国立競技場と駒沢第二を足して二で割ったようなつくり。入場してみると日本代表の応援団が100人以上!このあとフランクフルト日本人学校の生徒も加わり、フランス応援団を確実に凌駕した。KIMURAとボディペインティングした女性を発見。アサヒ飲料の木村選手のファンだと一瞬思ったが、どうやら違うようだ。


 試合は12分クォーター、25秒クロックなし。そのせいか試合中ディレイオブザゲーム多発。

 日本のレシーブで試合開始。リターナーは23波武名。日本オフェンスは1バック主体、他にショットガンとオフセットI(TEがHバックとしてセット)のバリエーション。スタートQB13富澤から早速83水口へのパス成功。このシリーズはFDを3回取ったが、結局10小山のパント。タッチバック。

 日本ディフェンスは4-3主体。第一プレーで早速53山田がタックル。スイープがノーゲイン、パス失敗、パント。スナップがバウンドしたせいか約30ydの短いパント。

 20森本ラン、87板井へのパス失敗、81神へのパスはCBがナイスカット、しかしDFのホールディングでFD。88橋詰パス成功、87板井の後ろで潜んでいた88橋詰へのパス成功、85大木へのパス失敗、ディレー、パント。10小山のナイスコントロールでフランス陣5ydからフランスの攻撃。

 ラン不発、パス、DBミスタックルしてFD。右オープン、ダイブ、ダイブ(FD)。パスは94矢部のプレッシャーが効いて投げられたパスを51木村がもう少しのところでインターセプト。ドロー、オプション(?)は52庄子のナイスタックル、パント、タッチバック。

 日本の攻撃。83水口へのパスは不成功だが相手のインターフェア。20森本が右オープンを抜けて9ydゲインしたが、QBがファンブルしてターンオーバー。

 フランスはパスに出るがDBのカバーが良くスクランブル。43脇坂ボール掻き出しを狙ったベテランらしいタックル。ダイブは53山田がブリッツすれ違いで10ydゲイン。日本陣22ydよりFD。ピンチ。しかし98西・50山中のサックに続いてまたも山中がサック。日本のDLには寝るブロックが通用しない。フランスはスクリーンパスに出たがこれを43脇坂がインターセプト!

 日本の攻撃。ショットガンからのスナップミス(マイナス15yd)、2古谷の右オープン、ショットガンからのスイープ、パント。

 フランスはハーフウェイラインからダイブ、パスは95藤井のサック、スクリーンはしっかりカバーして失敗、パント、タッチバック。

 日本の攻撃、12人でハドルしたため交代違反で罰退、23波武名の11ydラン、82八百板へのパス失敗、81神へのパス失敗、パント。

 フランスはリバースを展開。しかし43脇坂と56岡田がしっかりと見ていて3ydロス、と思ったらDFのオフサイド。このあともFDを取られたが、浮かせたパスを21市川がインターセプト!

 日本陣20ydより。83水口のストレートは届かず、23波武名のランでFD。ショットガンから20森本のオフガード。これで0-0のまま前半終了。

 
次の試合のメキシコとドイツチームが会場入り。メキシコはサイズ小さいが速そう。セルベッサ(ビール!) などと叫んでやたらに陽気。ドイツは真剣でかいのがぞろぞろいる。

 後半はフランスのリターンから。リターナーを25玉ノ井がナイスタックル、続くランもまったく出さず(43脇坂すげえ)。パント。49大島のパントブロック、そのままエンドゾーンで21市川がリカバーしてタッチダウン!10小山のキックも成功でついに7-0。

 10小山のキックオフは相手のゴールラインまで届き、リターナーを14小路がシューストリングタックル。リバース(8yd)、パスは4野村がカット、ダイブ(1yd)、パント。

 83水口(リターナーもやるんだ、知らなかった)が勇敢にリターン。このシリーズは10小山のFGにつなげ、10-0。

 フランスのリターン、27吉田が背後からブロック(フラッグなし)されながらタックル。QBスクランブル(6yd)、オフェンス交代違反、ダイブx2でFD。サイドスクリーンはノーゲインかつオフェンスのホールディング、パス失敗、ロンリーセンターのスペシャルプレーやろうとしたらディレー、普通の体型に戻したらオフェンスのチョップブロック、パント。

 20森本オフタックル、2古谷ダイブ、88橋詰5ydイン(FD)、2古谷オフタックル、23波武名ダイブ、87板井へのパス失敗、10小山FG成功。13-0。

 フランスのキックリターンはまた27吉田がナイスタックル、フランス陣39ydより。パス失敗、43脇坂と52庄子のラッシュを凌いでパス成功、39遠藤のブリッツでQBが投げ損ねたボールを53山田がインターセプト!

 フランス陣30ydより日本の攻撃。一旦RBにハンドオフした後QBにピッチして、エンドゾーンにまっしぐらに走っていた83水口へのTDパス!10小山キックもOKで20-0。

 フランスの攻撃。パス失敗、43脇坂猛プレッシャーでQBスクランブル(FD)、もう一度FD取られたがフランスが反則を連発して1st&30。16yd進んだが4つ目。パント体型からフェイクラン。失敗。

 日本の攻撃。ショットガンからダイブ、20森本右オープンでFD。83水口へのポスト成功、タックラー二人を5ydほど引きずってもちろんFD。エンドゾーンまで15yd。2古谷ダイブ、80稲垣パス失敗、81神スラントパス成功、FGは失敗。20-0のまま。

 フランスは一度FDを取ったが結局パント。しかもてんぷらパントでせいぜい10yd戻しただけ。

 日本の攻撃。サイドスクリーン失敗、87板井へのコーナーパターン成功(約25yd)、23波武名オフタックル、23波武名ダイブ、87板井へのポスト失敗、10小山FG成功。23-0。

 ここで残り時間約3分。フランス攻撃はまったく精彩を欠きパント。しかしリターンチームにボールが触れてしまいフランスにリカバーされ、日本陣18ydよりフランスの攻撃。TDを狙ったパスは53山田のカバーにより失敗、次の10ydアウトも34佐野カバーで失敗。しかし4thダウンギャンブルからストレートパスをTDされてしまう。2点TFP(パス)失敗で23-6。

 オンサイドキックはフランスがリカバーしたがエンクローチメントで蹴り直し。今度は日本がリカバー。残り1:32。QBに5波木が登場。20森本のオフタックル、2古谷のダイブ、ブーツレッグから85大木のアクロス成功、これで試合終了。

 前半0-0で終了したときはどうなるかと思ったが、キッキングの差、およびおそらく選手層の差が後半に効いて危なげない勝利を収めたと言えよう。個人的なMVPは43脇坂。

試合終了後水口・山田両選手と再会。
水口選手コメント:「このままじゃ(決勝は)やばいっす。がんばります」
山田選手コメント:「NFLEでもこのくらい活躍できたらよかったんですけどねー(笑)」

さらに阿部監督のところまで行き、写真を撮っていただく。「横浜フットボール協会の山口(=ラザロHC)がお世話になってます」と人をだしにしてお近づきに成功。
NFLEシーズン中に知り合ったXリーグのHさんとも再会。記事書きのためにホテルに急ぐとの事。お疲れ様です。

写真
左:日本ディフェンス
中:日本チアリーダー
右:日本代表#79平本選手(ラザロ#95と大学時代の同期)

2003年7月12日 ワールドカップ 日本代表−メキシコ代表観戦記

 10日の2試合目ドイツ−メキシコ戦は1Qまでしか見なかったけど、どうやらメキシコが勝ったようだ。したがって決勝の日本代表の相手はメキシコ。18時のキックオフの一時間前にスタジアム到着。3位決定戦のドイツ−フランスの終了直後だったためチケット売り場真正面の駐車スペースをゲット。今回は日本人学校の生徒はいなかったが、フランク在住と思われる日本人が多く加わり、今回も大応援団で臨む。アドミラルズのレプリカユニホームを着る筆者に隣のドイツ人のおやじが話しかけてくる。元オランダ語教師でオランダに住んでいたこともあるそうな。

 試合は日本のレシーブから。攻撃は20森本・2古谷のランを中心に組み立てるがメキシコはランへの反応が早くパント。

 メキシコ攻撃は1バック3WRからオフガード(7yd)。OLのダンブロがすごい。ディフェンスのインターフェアとブーツレッグからのポストをやられ1st&6toGoal。ホールディング、ショットガンからのRBへのピッチ(12yd)、ダイブでTD。TFPキックも決まり0-7。

 日本のリターンは23波武名が自陣42ydまでビッグリターン。23波武名左オフタックルから外に流れてFD、さらにメキシコのパーソナルファールでメキシコ陣33ydまで。
フォルススタート、87板井へのポスト失敗、ショットガンから23波武名のオフタックルでFDプラスメキシコの15ydフェイスマスク。メキシコ陣12ydから20森本オフセンターから左に展開(9yd)、2古谷のオフタックルでTDと思われたがホールディングで取り消し。23波武名ダイブ、ショットガンからのスナップミス、パント。劣勢に見えるかもしれないが、この時点でメキシコは前半3回のタイムアウトを全て使ってしまっている(まだ1Q残り2分)ので日本にとって十分有利である。

 メキシコの攻撃はラン・パスともシャットアウトでパント。リターナーの22清水、数人のタックルを振りほどき約15ydリターン。メキシコ陣28ydより日本の攻撃。20森本左オフタックル(6yd)、また森本の右オフタックルでFD。81神へのサイドラインパス失敗、22清水へのコーナーパス失敗、しかしラフィングザパッサーでFD。ショットガンからの2古谷ランはロス、サイドラインへのパスもDLにカットされたが、87板井へのコーナーパスでTD! 10小山のキック成功で7-7。

 キックはタッチバックとなりメキシコ自陣20ydから攻撃。ダイブが大きくゲインしたが派手にファンブル→日本リカバー。で敵陣37ydより日本の攻撃。23波武名ドロー(9yd)、また波武名ランはブリッツしてきたディフェンスを横跳びでかわしてFD。20森本ダイブはホールが見つからずロス、ショットガンから87板井へのパスもリード長く不成功、83水口へのパスはエンドゾーンを超え失敗、FG。左に大きくそれて失敗。

 メキシコの攻撃。QBスクランブル(1yd)、日本オフサイド、TEへのアクロスパスを55玉井がインターセプト、そのままエンドゾーンまで走りきりTD! 10小山キック成功で14-7。

 メキシコのリターンは25玉ノ井がサイドラインに追い詰め、そのままメキシコ攻撃を進ませずパントに追い込む。

 自陣47ydより日本の攻撃。危うくインターセプトを食らいそうになりパントとなるが、10小山のスーパーパントで敵陣6ydまで戻す。

 メキシコのオフタックルは53山田と50山中がきっちり止め、ブーツレッグからのQBスクランブルも5ydゲインでFD取れず。次のパスもサックにしとめパント。パントプレーでメキシコのアンスポーツマンライクコンダクト。しかも反則した本人怪我。ていうかメキシコ15ydの反則多すぎ。

 メキシコ陣26ydより日本の攻撃。ブーツレッグから82八百板へのパス成功(7yd)、2古谷オフタックルでFD。残り11yd。23波武名ダイブはノーゲイン、83水口のスラント(7yd)、QB5波木に代わってのQBスイープはロス、前半残り4秒で時計を止めて10小山のFG。17-7。

 後半はメキシコのリターン。リターナーを44比留間がタックル。後半のメキシコ攻撃は全てショットガンから。RB5のオフガード・オフタックルプレーとサイドラインパスでコンスタントに進まれたが、TD狙いのパスを25玉ノ井がエンドゾーン内でインターセプト!

 自陣20ydからの攻撃。パント。メキシコ陣37ydからのメキシコの攻撃。サイドスクリーン(6yd)、オフタックル(FD)、ポスト(約18yd)、ポスト(16yd)、スラント(11yd)とリズム良く日本陣5ydまで。ここから2回パス失敗に持ち込むが3度目のパスが通りTDされる。TFPキック成功で17-14。

 日本の攻撃。2古谷オフタックル(7yd)の次に23波武名のオフタックルが独走となり59ydTDランのビッグプレー!10小山キックOKで24-14と突き放す。

 自陣28ydよりメキシコの攻撃。オフガード(ファンブルし自らリカバー)、ショートポスト失敗、RBへのフラットパスは即座に34佐野がタックル、パント。

 自陣39ydより日本の攻撃。20森本ダイブ(7yd)、森本オフタックル(9yd)、2古谷ダイブ(ライン押しまくって9yd)、フォルススタート、ロールアウトから83水口への25ydパス成功、2古谷オフガードから外に展開し9yd。ここで日本攻撃は両タイト体型からダイブ2連発の力勝負を挑むが、メキシコも踏ん張ってゲインを許さない。4thダウン。FG、、、と思ったらホルダー80稲垣がボールを持って走り始め、そのまま15ydを走ってTD! 10小山TFP キック成功で31-14。

 自陣35ydからメキシコの攻撃。2連続ポストパスで25ydほど進まれ、次のプレーもパスを通されたがファンブル→94矢部リカバー。さらにメキシコのレイトヒットで自陣34ydから日本の攻撃。

 20森本ダイブ(7yd)、ディレー、2古谷ダイブ(マイナス2yd)、もう一度古谷ダイブ(18yd、FD)、23波武名ダイブ(0yd)、波武名オフタックルはタックラーをなぎ倒して20ydゲイン。エンドゾーンまで後21yd。20森本ダイブ(1yd)、森本オフタックル(10yd、FD)、1st&10ToGoal。2古谷ダイブ(0yd)、ブーツレッグから82八百板へのパス失敗、ショットガンから2古谷ドロー(マイナス1yd)、10小山FG成功。34-14。

 10小山の転がしキックはメキシコフロント5の足に当たり、日本がらくらくリカバー。敵陣48ydより日本の攻撃。23波武名オフタックル(2yd)、波武名ダイブ(0yd)、ここで残り2分。20森本オフタックル(0yd)、パント。リターナーをまったく走らせることなく50山中がタックル。

 自陣5ydよりメキシコの攻撃。パス(6yd)、パス、21市川がインターセプト。残り47秒をQB18高橋がEatTheBallして、日本代表がワールドカップチャンピオン防衛となった。


 表彰式終了後各チームが互いの健闘を讃えあい、日本応援団もフィールドに入って喜びを分かち合う。筆者は水口選手の父上とお近づきになった。3日間で2試合という激戦を戦いぬいた選手たちへの称賛はもちろんですが、試合前・試合中・ハーフタイムと休みなくスタジアムを盛り上げてくれたXリーグチアリーダーへの感謝も忘れてはなりません。観客でもつらいほどの暑さの中、最後まで笑顔を絶やさない応援はすばらしいの一言でした。ありがとうございました。
 
蛇足ですが、金曜日にチアの皆さんをハウプトワッヘで見かけました。小心者なので声をかけませんでした。阿部監督や水口選手の父上には声をかけられたのですが、自分はそういうキャラクターです。


写真:試合後の風景