リビーの愛犬

読者 神無月
  神無月さんの新境地開拓は間違いなかったと思います。
  初めての外人・外国物(「当惑の果て」のボブはこの際はぶく)なのに、少しも難解ではありませんでした。
  外国人家庭の描写も丁寧に描かれていて読んでて、リビーの家とエバの家が目に浮かびます。
  おそらく白い家なんだろうなとか、芝生がきれいなんだろうなとか、その家の中でこんなことが〜!
  もう、読んでいて凄ーーーーく興奮しました。

  単なる官能小説でなく、一つの読み物としても上出来ではないでしょうか。(フランス書院顔負け・・・と言っても買った事はありません。ちょこっと立ち読みした程度で・・・(-_-;)

  ただ、私の個人的期待度から言えば、最後はもう少し何かあるのかな〜と思っていました。
  神無月さんにしては、ちょっと綺麗に終わり過ぎでは・・・と書いてから思い出したんですが、最近終わり方は綺麗ですね。
  なんか続編が出来そうな終わり方なので、続編に期待したいと思います。
  設定だけでなく、文体も翻訳物風に仕上げたかったのですが(故意に誤訳風にするとか(^^ゞ)なかなかうまくいきませんでした。原因はそうした本をあまり読んでいないことにありそうです。
  数週間過ごしたことがある英国中部の家庭を思い出しながら書きましたので、家屋・風景等の描写はリアルとそう外れていないと思います。
  ワンちゃんの行動様式については、某読者からいただいた外国文献を参考にさせていただきました。ここでお礼申し上げます。

  最後がもの足りませんでしたか。
  続編の構想は今のところ思い浮かばないのですが、エピローグといいますか「その後のリビー」をひとつの小品としてまとめてみたい気持ちはあります。
  それにしても、最後の数行の雰囲気を壊さないようにどう繋げるか少々悩ましいですねえ。

2004/01

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