おしおき

  新作 「おしおき」 最高でした。
  悦子が始めて行った靴屋での店長との やり取り、悦子の「心」の変化が、たまらなく興奮しました。
  今後のすばらしい作品をまたまた期待しております。
  靴屋でのシーンで興奮してもらえると助かります。書いていて、こんなんでいいのかなあと、不安だったものですから。
  結論からいうと傑作だと思います。好きなシーンもいくつもあります。個人的な評価でいうと現在公開されている作品の中では、「満たされて」と「おしおき」が双璧です。

  好きなシーンを挙げてみますね。

第2章、悦子の足元にひざまずく渡辺の図。2回ありますけどうまく描き分けられててさすがだと思いました。読めば読むほど興奮しますね。

第5章、これはもう上手いとしかいいようのない、ようやく出てきた初めての濡れ場(笑)。
終わった後も明るい姉弟が微笑ましいですね。

第6章、美しい絡みでした。男の欲情を背中に感じながらも歯磨きを止めない悦子。いい女です。あっさり惚れちゃいそうです(苦笑)。

> 小窓から差し込む光が強くなっていた。

一連の流れが映像的で美しいです。読んでるほうもふっと我に返った感じですね。

第8章、> 坊主頭にねじり鉢巻きの兄さんにそう言われて、悦子と渡辺は顔を見合わせた。互いに相手がどう返事をしたいかを探ったのだ。

あなたが官能小説を書いてくれることを心から感謝します。二人の関係がよく感じられます。

タクシー内での指の絡みはさすがに本人が気に入ってると公言されるだけあって、さすがの完成度だと思います。いい場面は読めば読むほど味わい深く興奮を誘います。

エピローグ、除夜の鐘にこぼれるコーヒー。上手いね、ホントに上手いね。失礼ないい方ですが、それしか言えないです。
不思議なことに玲子はまだまだ読んでみたいんですが、悦子はもう完結した感じがしますね。登場人物(絡んだ)の少なさに起因するのかもしれませんが、エピローグがきれいに決まっているからそんなに続編続編という気分にはなりません。
それに引き換え玲子のほうは大河ドラマにでもして欲しいような気分です。
  かなりの長文感想ですが、うれしくて載せちゃいます。(勝手ながら半分ほど割愛させてもらいます)
  これから読まれる方の、ネタバレにならない程度の予告編になれば幸いです。


  挙げていただいたお気に入りシーンのいくつかをここで紹介します。

第2章:同様のシーンが繰り返されて、くどいかなと思ったのですが、一安心。

第5章:「ようやく出てきた」につい笑ってしまいました。
「巣立ち」姉弟とはまた違ったいい姉弟でしょう?

第6章:自分でも、どうしてあの歯磨きシーンが浮かんだのか分かりません。結果的には、私もお気に入りとなりました。

小窓からの光・・・はい、私も書いていて、ふっと我に返りました。(笑)


第8章:ここまで読み込んで、こう持ち上げられるとは。ほんと、作者冥利に尽きます。

「フィンガー」…ここは熱が入りました。読者にどこまで伝わるか、ちょっと心配でした。
なにせ、単なる握手だけで、官能を感じさせなければならないんですから。

エピローグ:これは即興的に、夢中で書いてしまいました。「コーヒー」を書きたい一心で。

このエピローグを書いてしまったため、「完了!」っといった感じになってしまい、いつもの「続編は?」という思いを抱かせない(これ以上書く気が起きない)作品になってしまったようです。
しかし、それはそれでよしとしています。
私だけでなく、少なくとも二人の読者(女性読者の感想参照)も同じように受け止めている事実を知り、驚きを感じています。

  「満たされて」の続編は書きます。先週も出来上がっている1/3に手を入れたりしています。
  大河ドラマまで行くかどうか。これは続編の終わり方次第でしょうね。

5/16/2000

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