作 品 集
神奈川書家三十人展
令和元年12月
於:横浜市民ギャラリ−
       風まじり 雪は降りきぬ 雪まじり 雨は降りきぬ このゆふべ
       起きゐて聞けば   雁がねも 天つみ空を  なづみつつ行く
175×280
    夜もすがら草の庵にわれをれば杉の葉しぬぎ霰ふるなり     良 寛
        神奈川の書

           すべてを魅せる百人
              平成30年1月
             於:そごう美術館
 
       鶯の聲を聞きつる朝より
         春の心になりにけるかも    良寛
280×180 
両 極 の 書
令和元年6月
於:横浜赤レンガ倉庫
 
6×12尺
            山部宿禰赤人 富士の山を望る歌一首併せて短歌
天地の分れし時ゆ神さびて高く貴き駿河なる富士の高嶺を天の原振り放け見れば渡る日の影も隠らひ照
る月の光りも見えず白雲もい行きはばかり時じくぞ雪は降りける語り継ぎ言ひ継ぎ行かむ富士の高嶺は
          田子の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ富士の高嶺に雪は降りける    
 
第73回 日 書 展
平成31年1月
於:東京都美術館
微雪松杉を覆い孤月層巒に上る人を
思えば山河遠し翰を含んで思い万端

  月雪はいつかはあれどもぬばたまの
       今日の今宵に尚如かずけり 良寛
 
4×8尺
 
かな書道作家協会
500人 小 品 展
平成30年2月
於:東京銀座画廊
さすたけの君がおくりし丹ひ毬を
つきて数えてこの日暮らしつ
 
     手毬ひとつおくり下され
       ありがたく存じまゐらせ侯
                良寛の書簡集より