■ ライブ当日のレポート祭りのあと


〜私(こうの)の視点で勝手きままに当日のレポートを書き綴ってみました。長いです(笑)。宜しければ読んでやってください。




 台風4号が関東地方を直撃(?)という予報が流れるあいにくの天候の中、タイニイズ1年9ヶ月ぶりのライブの朝を迎えた。出かける直前まで自宅でセットリストの曲を流して本番のイメージトレーニングに勤しんだが、喉の調子は雨で湿度は相当高いにも関わらず、なんとなぁ〜くしっくりこない。まぁ以外に唄いだしちゃえば全然問題ない事も多いし、気にしないでいこう!と見切りをつけてギターをケースに押し込んだ。

 13:40に集合場所の渋谷「モヤイ像」前に到着。待ち合わせ時間の定刻には(現地直行のささうちさん以外)全員集合し、会場へ。雨の中、持ち込みのシンセを重そうに担ぐこまちゃんを見かねたくめっちが代わりに持ってあげる男気を見せた(笑)。マークシティ沿いの道はなかなかの急坂で先頭を歩いていた私と鶴ちゃんはゼーゼー息を切らせながらなんとか上りきったが、後でおとうさんに突っ込まれたけど、マークシティのエレベーターで3階くらいまで上がってから地上(坂の頂上)に出れば良かったんだよね。。。(^^; みんなすまぬ!

 会場につくと、既に逆リハが進行していて3番目に出演する「メタポリックス」さんがリハを行っていた。こまちゃんは夫婦揃って「T-Square」のファンでもあるらしく痛く感動していた(笑)。ささうちさんも間もなく到着。出演バンドの皆さん、会場スタッフの皆さんにご挨拶。控え室に機材を運び、しばし客席でリハ順を待つ。

 予定より少し遅れて、いよいよタイニズのリハがスタート。ステージで機材の配置をし始めた頃にうっちゃんが会場入り。今日もこまちゃんのサポートの為に時間を調整してくれて来てくれた。ほんとにありがたい。今回は残念ながら一緒にステージに上がってもらえなかったけど次回は是非!と期待したくなる。
 
 心強い援軍もそろった後に、予定していた通り「
ROCK AND ROLL HERO」と「いとしのエリー」のイントロから間奏の終わりまでを演奏し、各パートのモニター状態を確認。前回PA担当さんにうまくこちらの意志を伝えられなかった事もあり、今回は鶴ちゃんやくめっちが積極的に要望を伝えていた。最後に「胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ」を1回目のサビ直後まで演奏しコーラスを含めた全体を確認。大きな問題もなくリハが無事終了。本人が心配していたこまちゃんのシンセのセッティングも電源を切らずにそのまま本番を迎えられるので(切っちゃうと音色の設定をまたやり直すことに!)一安心。。。

 15:40開場。お客さんがどんどん増えてくる。スタッフの方から控え室で待機するよう言われ、メンバー全員で密室に篭り出番を待った。みんな「自分で一番カッコ良い衣装」をテーマに、思い思いの衣装(普段着?)を纏っている。ふと横を見るとささうちさんの衣装に驚いた!テンガロンハットにマント(?)を身に纏い、まるで「CHAR」みたいだ。普段おとなしい感じな服装のイメージがあったけど意外だ!でも初めて見る割には違和感ないというか似合ってる。カッコ良いっ!(^v^)

 16:00、控え室のインターホンが鳴り、スタッフからステージへ上がるように指示がきた。まるで緊張させる為の演出のようだ(笑)。さぁいよいよだ!とメンバー全員でステージへ。おぉ〜かなりお客さんが入ってる。こんな天気なのにほんとにありがたいなぁ。一生懸命演奏しないとなぁ。。。などと徐々に真っ白になっていく頭の中で考えた。

 全員配置について準備OK!PAさんに指でOKサインを作り合図する。照明が落ちた。鶴ちゃんから何度も失敗の暗示をかけられた(笑)、「
胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ」のイントロのコードカッティングを弾き始める。「ん?なんか一発目の音が変だぞ?」と思いつつも弾き続ける。打ち上げの席でメンバーから「失敗でしょ?」と突っ込まれたが、あれは絶対機材トラブルだ!(笑)。鶴ちゃんの軽快なフィルの後に全パートの音がドーンと出てきた。この曲はイントロだけでも全パートの聴かせどころが盛り込まれていて好きだ。

 唄いだし冒頭、いきなりピッチが安定しない。元々良いほうじゃないけど(苦笑)、なぁんか喉が引っかかってるような変な感じ。まぁなんとなくは唄えてきたのであまり気にしないようにする事にした。

 サビ部でハイポジションまで動きまくるおとうさんのベース、ブリッジ部をはじめストリングスパートをフォローするささうちさんの重厚なギター、その隙間に綺麗に溶け込むくめっちとこまちゃんのピアノとストリングス、終始安定したリズムを刻む鶴ちゃん、1曲目からバンド全体としてはかなり良い感じだ。よっしゃぁこの勢いに乗ってこのステージ唯一の「俺のギターソロだぁ!それっ!」と弾き始めるが音が全然前に出ない。(^^; どうもリハの時の私のボリューム見積もりが甘かったらしい。まぁ粗が目立たなくてちょうど良いか(笑)。

 2曲目の「
MY FOREPLAY MUSIC」はサザンのライブ「ホタルカリフォルニア」バージョン。イントロのささうちさんのギターはオリジナルを上回ってしまっているのでは?と思えるほどカッコ良い!くめっちの激しいピアノの連打の後から全パートが入ってくる。この曲はわりとラフに立ち振る舞えるので個人的にやり易い。ピッチのずれも目立ち難いし。。。(^^;
 
 こまちゃんのソロもキマッたぁ!おとうさん&鶴ちゃんのリズム隊コンビもどんどん歯切れ良くなってきた。おぉなんか良い感じになってきたぞ。エンディングのささうちさんのソロ、最後のみんなのキメも揃って無事終了〜!
なんかすごくお客さんが喜んでくれている。うまくいってるって事で良いのかな?

 MCでの挨拶もそこそこに、3曲目から5曲目までは「海」にちなんだナンバーをつなげた。まずは「
栞のテーマ」。初期の名曲だけあってほとんどの人が知ってくれてるみたいだ。最終的にこまちゃんのグロッケンの音が入った事が曲を本物っぽくしてくれている。くめっちのピアノの3連も心地よい。
 
 続いては研ナオコのカバーでも有名な「
夏をあきらめて」。今までのタイニイズがレパにしてきた曲の中で、珍しく(?)「大人っぽい」感じがするナンバーだ。唄は置いといて、バックの演奏はこの曲が持つ気だるい感じや物悲しい雰囲気を見事に再現している。特にささうちさんのギターとこまちゃんのストリングスがすごく雰囲気でてたなぁ。聴いてくれたお客さんからの評判が良かったのも分かる気がした。

 3連ちゃんの最後は「
C調言葉に御用心」。前曲の物悲しさを払拭するような爽やかなイントロのフレーズが聴いている人に「おっ!」と思ってもらえるのを期待していたんだけど。。。どうだったんだろう?(笑)。
くめっち、鶴ちゃん、ささうちさんの3人がコーラスを頑張ってくれて曲の雰囲気を出してくれている。間奏のこまちゃんのオルガンからささうちさんのギターへのリレーもバッチリ!

 しかし、この辺であきらかに自分の喉の異変に気づいた。サビで音が上がりきらないし、かなりガラガラになってる。。。や、やばい。(^^;

 海シリーズの3曲を終えた後は「
いとしのエリー」。セットリストを相談している時にかなり悩んだ一番聴かせどころのバラード曲でもあり、このステージでの重要な曲だ。みんなうまく雰囲気を切り替えて良い感じのバラードモードで演奏してる。この曲も間奏はささうちさんとこまちゃんのリレーだ。おとうさんの指弾きベースも良い音している。 唄の方では、懸念していた最後の「エ〜〜リィ〜」はやっぱり(笑)うまくいかなかった。(^^; 
まぁでもこの曲が良かったと言ってくれる人が一番多かったので全体の出来はOKという事で良いでしょう!

 ここで手短にメンバー紹介。駆け付けてくれたタイニズ創設者の「みつ蔵」さんんが大きな声で声援してくれたのがありがたかった。(^v^) メンバー紹介を終えた後は怒涛のアップテンポナンバー3連発!まずは「
フリフリ '65」。ささうちさんのギターのリフに引っ張られるこの曲で、鶴ちゃんのテクニカルなドラム&おとうさんのグルーブベースは最高にカッコ良い。個人的にこの曲はくめっち&鶴ちゃん&ささうちさんの追っかけコーラスが大好きで、唄っている合間に聴こえてくるとなんかウキウキしてくる。
 
 続いては今回のセットリスト唯一の桑田佳祐さんのソロナンバー「
ROCK AND ROLL HERO」。イントロ&ブリッジ部をささうちさんとユニゾンでギターを弾く曲だ。前曲のエンディングくらいで自分のエフェクターを踏んで、ギターのボリュームをマックスにして待ち構えていたが(笑)、一発目のチョーキングはあがりきらなかったぁ〜。あんなに練習したのになぁ。。。無念だ!しかしその後は比較的まともに(?)弾けていたような気がする。海外出張から帰国直後の成田から会場に直行してくれた私のギターの師匠にはどう聴こえたかな???(^^;
  
 この曲で個人的に楽しみにしていた間奏部のくめっちのピアノソロもばっちり!お見事!間奏後のAメロを繰り返す部分は、激しい動きとウネリをみせるおとうさんのベース、頭をぐるぐる駆け巡るようなこまちゃんのシンセ(フルート)の音色、空間系のエフェクトを見事に使いこなしているささうちさんのギター、各パートの合間を駆け回る鶴ちゃんの難易度の高そうなドラムフィル等、このステージ全体の中でも聴かせどころのひとつ。うんうん、良いんじゃないかい。唄っててすごい気持ち良かったなぁ。。。(^v^)
 
 3連チャンの最後は「
いなせなロコモーション」。知っている人が多いせいか、ノリノリのナンバーのせいか、はたまたその両方か、とにかくお客さんがすごく盛り上がってくれた。嬉しい!!!この曲でささうちさんはギターにコーラスに大活躍!間奏前半ソロもバッチリでした。(^v^) 終始早弾きピアノを頑張ってくれたくめっちも間奏の後半部ソロ含めて良い感じ。サビの「パッパパララ」の追っかけコーラスはお客さんも一緒にやってくれてありがたかったっす。

 しかし、この曲で完全に喉が「イって」しまった。(^^; 途中でもところどころ声が明らかに出きらないし、エンディングシャウト気味に唄うところは。。。あぁもうほんとお恥ずかしい!お客さんにもメンバーにもほんとに申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまった。取りあえず持参した「午後の紅茶」で喉を潤し、最後の曲に備えた。

 今回のライブで最後を飾るのは「
みんなのうた」。サザンのライブでも以前よく演っていた、出だしはピアノとボーカルだけでバラード調で始まるバージョンでやってみた。いきなり唄いだしで声がひっくり返ってしまったが(笑)、なんとか唄いきって全パートがスタート。
この曲は鶴ちゃんのドラムの凄さがよく分かる1曲じゃないだろうか。本当はパーカッションが担う部分も含め見事に叩いてくれている。彼はサビのコーラスでも声の出なくなった私の唄を助けてくれて感謝。この曲もささうちさんはギター&コーラス大活躍だったなぁ。おとうさんの音数の多いベースもリズムをシャープにしてくれていたし、しかしなんと言ってもお客さんの盛り上がりがありがたかった。サビでサザンのライブみたいに人差し指をたてて腕を振ってくれたり。。。ほんと嬉しかったなぁ。(ToT) なのに自分がちゃんとちゃんと唄いきれなくてますます申し訳ない気持ちになってしまった。次回はきっと最後まで唄いきってやるぞ!(^_^)/

 まぁそんなこんなでライブは無事終了。控え室から出る時に足がかなりガクガクして、思ってた以上に疲れていた事に気づいた。帽子もTシャツもびしょびしょ。(^^; メンバー個々にはいろいろ反省点はあったみたいだけど、総じて見れば「満足」出来る(して良い)ステージだったんじゃないかな、と思う。

 だんだん冷静にステージを思い返せるようになってくると、今回のPAや照明を担当してくれたスタッフの方々の素晴らしい仕事っぷりにも感謝の念が沸いてきた(遅いって?(笑))。簡単な依頼内容しか伝えていなかったのに、モニターのバランスも良かったし、照明もイメージ通りにステージを映えさせてくれていたし、流石ぁて感じ。次回も是非お願いしたい素晴らしい会場&スタッフの皆さんだった。

 21:30、ライブ後特有の安堵感と脱力感を味わいながら、「打ち上げ」会場へ。うっちゃんは愛児と別離しているタイムリミットが来てしまって残念ながら参加してもらえなかったが、ここまで時間調整をしてくれたのも本人のみならずご主人の理解、協力あってこそだろう。今回のライブでの功績にはご家族全員に感謝したい。

 打ち上げの席、こまちゃんのご主人を無理やり引き込んで(笑)ひと騒ぎ。こういう時間はバンドで演奏している時に匹敵するくらい大好きだ。鶴ちゃんの「これで(今回のセットリストの)10曲から開放されるぅ〜」という言葉が彼の、そして恐らくメンバー全員の、この日までの頑張りを表している気がした。実際に自分自身何回聴いたか思い出したくないほどだ(苦笑)。しばし今日のステージの話題に花を咲かせていたが、楽しい宴ほど短いもの。あっという間に時間は過ぎ、名残惜しかったけど、雨も心配だしみんなで店を出て駅へ向かった。

 23:30、渋谷駅でみんなと別れて発車待ちの東横線に乗った。何気なくさぐったバッグのポケットから、ライブ会場で失くしたと思っていたバックステージパスが出てきた!これってなんかミュージシャンっぽい雰囲気がして好きだったりする(笑)。それを胸ポケットにしまい込んで、ほんの少しだけ「音楽人」っぽい1日を過ごせた充実感を噛み締めながら、駅から自宅への帰路を歩き始めると、頭の中で「
祭りのあと」が流れてきた。。。。。。でへっ!(^^;

 <終> 

 〜長文、乱文に最後までおつきあいいただいてありがとうございました。m(__)m