港北富士塚巡り

山田富士・池辺富士・川和富士

畑の真中に聳える池辺富士


【行程】 12/26(日)晴れ[センター北13:27−山田富士公園13:49−SW(*)14:03−山田富士14:07−N(エステスクエアセンター北)14:10/14:14=(バス)=センター南14:29−S14:59−池辺富士15:00−S15:01−(迷40分)−N15:55−川和富士15:57−N16:01−夕やけ橋16:05/16:14=(バス)=市ヶ尾16:23]
【メンバー】 隊長


【山田富士】やまだふじ(46m)  2万5千分1地形図(荏田)

国土地理院発行の2万5千分1地形図(荏田) ○江戸時代には富士講が盛んで各地に富士塚が造られました。ここ港北の地にも富士を望む富士塚が沢山あり港北七富士巡りなども行なわれたそうです。残念ながら今では七富士のうち3座しか残っていませんが、低山巡りの一環として地元の富士塚を訪れてみましょう。まずは文政11年(1828)の「新編武蔵風土記稿」に記載があるという歴史の古い山田富士に向かいます。

○運転免許の更新が早く終わったので帰りに富士塚に寄ろうと、軽い気持ちで港北ニュータウンのセンター北駅で降りました。ところが地図が無いのでどこへ向かえば良いのやら、コンビニで確認してから山田富士に向かいます。公園に着くと南西から落葉の積もった遊歩道を登り始めます。木漏れ日を浴びながら一汗かくと雑木に囲まれた平らな山頂に着きました。北に下るとバス停がありバスまで時間があるので山の姿を撮りに周囲をブラつきます。

中段から富士塚を仰ぐ○ところが交叉点から眺めると奥に禿げた台形の山頂が顔を覗かせているじゃありませんか。先ほど登った山は何処にでもある何の変哲も無い丘で、どう見ても富士山に見えないのでオカシイと思いました。慌てて山麓までダッシュし登ります、広場になった中段から上には富士塚が堂々と聳え立っていました。急登を一気に上るとお鉢に到着、山頂には釜も造ってあり本物の匂いがします。

○山頂には小さな女の子とお父さんがいました、展望は良いのですが時間が押していますので早々に踵を返します。ところが好事魔多し、免許更新用のきつい眼鏡では慌てて踏み出した足元がおぼつきません。「アレッ?」と思った時には身体が半回転して頭を下に背中からダイブしてしまいました。山頂直下から7合目付近まで一気に滑落です、携帯とペットボトルは5合目まで吹っ飛びました。

○ショックでボーッとしていたら上から「大丈夫ですかー」と声を掛けられてしまいました・・・結構大きな音がしたかも(恥ずかしい)幸い擦り傷と軽い打撲で済んだようです、頭のコブはご愛嬌でしょうか、でも服が泥まみれになったのには閉口です。低山と言えども嘗めたらアキマせん、山頂付近は急傾斜で掴る物もないので慎重に脚を運ぶべきでした。



【池辺富士】いこのべふじ(55m)
 2万5千分1地形図(荏田)

登山口の鳥居国土地理院発行の2万5千分1地形図(荏田) ○不注意からの滑落で身も心もボロボロですから、少しズルをしてバスに乗りセンター南まで参ります。ゴミ焼却場の裏手が池辺富士です、見晴らしの良い畑の真ん中にポッコリと台形の富士山が望まれます。枯れ草の山肌に襷を掛けたような緑の帯が確認できました、変な装飾だと思いつつ近づきます。

○南側に鳥居があり登山口となっています、真っ直ぐ山頂に向かう階段があるので一歩一歩慎重に登りました。山頂から付近の眺望はすこぶる良いのですが、マンション群が建設中なので全方位は遠くまでは見渡せません。下りは緩やかな女坂が山を巻くように付けられていますからこちらを使用しましょう。先ほど襷に見えたのはこの道だったのです、これなら老人、子供でも安心して登り降りできます(もちろんアホの隊長でも)



【川和富士】かわわふじ(74m)
 2万5千分1地形図(荏田)

国土地理院発行の2万5千分1地形図(荏田) ○最後は川和富士です、幕末から明治初年にかけて造られましたが、港北ニュータウンの造成で500mほど移転しました。生憎コンビニが無いので頭の中の地図だけが頼りです(先ほどの打撲による後遺症が心配ですが)西へ進むと公園の遊歩道に出ました、適当に半時間も歩き続けますが遂に進むべき道がわからなくなってしまいました。頭の中では道路は碁盤の目に区切られていますが、実際の道は曲がっているので大きく錯覚することになりました。

○通行人に道を尋ねますが要領を得ません、やっと答えを得ますが今度は理解できません(アホ頭が勝手に錯覚しているのでした)ようやくわかったのは反対方向に進んでいるというトンデモナイ事実でした。結局40分のロスタイムでした、失意の隊長は重い脚を引きずりながら川和富士公園を目指します。

冬至の残照を浴びる川和富士○夕やけ橋から遊歩道を進むと前方の木々の間に富士山が大きく聳え立ち、山頂を見上げると首が痛くなるほでどです。真っ直ぐ続く階段を一気に登りますが、途中からどうにも脚が上がりません(情けなぁ〜)山頂はかなりの高度感で眺望は一級品です、西方に開けた丘陵なので丹沢、奥多摩、富士山は言うに及ばず南アルプスまでもが望まれます。港北ニュータウンも一望のもとで横浜や東京も霞の向こうに広がります。

○下りは螺旋状の女坂がありますから安心です、山麓に戻り残照を浴びる堂々たる山容をカメラに収めて公園を後にいたします。日本全国を股にかけて低山徘徊をしてきましたが、地元にこんな素晴らしい低山があったとは灯台もと暗しでした。