京都低山巡り
七面山・吉田山・船岡山
路地から七面山を仰ぐ
【行程】 5/19(土)小雨のち曇り[京都12:05=(JR)=稲荷12:10−W宝塔寺12:21−七面山12:31−WNW深草墓園12:37−石峰寺12:40/12:50−深草12:58=(京阪)=出町柳13:15/13:20=(市バス)=京大正門前13:24−W吉田神社13:32−吉田山三角点13:42−山頂広場13:50−N13:52−百万遍14:00/14:04=(市バス)=千本北大路14:38−NW船岡山公園14:40−船岡山14:44−船岡山14:54/14:56=(市バス)=京都駅15:40]
【メンバー】 隊長
【七面山】しちめんざん (108m) 2万5千分1地形図(京都東南部)
○京都で会合がありましたので、この機会を利用して古都の低山巡りをいたします。まずは伏見稲荷の南にある丘に向かいます。雨に濡れた京都の街は古い家並が新緑に映えています。眺めるぶんには情緒があって良いのですが、傘を差しての低山巡りとは情ない。住宅地の細い路地を抜けると登山口の宝塔寺に着きました。山門を潜り階段を上がると本堂で、右奥には市内に現存する最古の多宝塔があります。
○参道は左手から緩い階段が延々と七面宮まで続きます、雨も上がったのでゆっくりしたペースで登りましょう。両側に「七面山大明神」の幟がはためき参拝客も何人か居てそれなりに賑わっています。奥宮から真っ直ぐに山頂に向かいますが小さなお堂の裏は崖で上れません。強引に弱点を攻めて薄い踏跡から崖縁を攀じ登り薄暗い山頂に立ちました(大きく右手から回り込めば道があったようですが)山頂には幾つか記念碑のようなもの(墓標?)が建っていますが木々に囲まれ展望はありません。
○下りは西北西に深草墓園を目指します。路は悪くなりますが誰も居ない静かな山道を楽しめました。このまま次の山に向かっても良いのですが、山麓に伊藤若冲ゆかりの石峰寺があるので寄って行きましょう。若冲の墓にお参りしてから若冲作といわれる五百羅漢を見学いたします。巷の若冲ブームが嘘のようにひっそりと静まり返った境内には誰もいませんでした。おどけた表情の羅漢たちと静けさの中で対峙いたします。
【吉田山】よしだやま (121m) 2万5千分1地形図(京都東北部)
○京阪電車で出町柳に行き市バスに乗り換えます。ここからは市バスを多用するので一日乗車券500円が便利です。京大正門前から西に進むと吉田神社入口です。玉砂利を踏んで手水舎で手と口をすすぎ本殿に向かいます。杉の大木に囲まれた本殿からは苔むした石段を上って山頂の公園です。西端に三角点が説明版とともに大事にされていますが、反対側には場違いな家が数軒建ち景観を損ねています。
○どうも北の方が高いようなので頂上広場に向かいます。途中に「茂庵」という喫茶店がありますが、人気のスポットらしく外に何人も待っていますのでパスしましょう。最高点は東と北に展望が開けた明るい広場で、大文字が正面に眺められます。下山は北に急な階段状の山道を辿れば鳥居の建つ登山口でした。
○百万遍バス停で来たバスに乗ろうとしたら後ろから「これは市バスですか?」見れば可憐な少女の集団が・・・中学生の修学旅行生でしょうか『オジサンの方が聞きたいぐらいだよ』という返事を飲み込みつつ「そうですよ」との模範解答でした(市バスマップを持つ姿はどう見ても観光客の隊長ですが)
【船岡山】ふなおかやま (111.7m) 2万5千分1地形図(京都西北部)
○バスを乗り継ぎ金閣寺近くの船岡山に向かいます。船岡山バス停を通り越して千本北大路で降車して北西からアプローチします。船岡山公園の広場では野球少年が熱戦中ですが観客はほとんどいませんでした。さっそく南側の新緑の丘に登ります、良い道が何本もありますが高い方へと進みます。
○山頂は広場になっていて南面に樹が無いので市内の展望はすこぶるよろしい。涼しい風が渉ってきて頬に心地よく暫し佇みます。広場の真中には直径5m高さ0.5mぐらいの台があり、その中心には三角点が鎮座していました(本当に大切にされているようで嬉しい限りです)
○下りは北に向かい船岡山バス停から京都駅行きのバスに乗ります。わずか3時間ではありましたが、古都の街並みを眺めながらの低山巡りは京都再発見の旅でした。その夜は祇園で舞妓さんとも会い充実した1日となりました。翌日は相国寺で開催中の伊藤若冲展に立寄りましたが、入場40分待ちで、お目当ての第二展示場に到達するには更に40分掛かるという大混雑でした。動植綵絵30幅は素晴らしいものでしたが、人いきれに酔い低山徘徊よりも草臥れてしまいました(情なぁ〜)