【鉄砲洲富士】てっぽうずふじ 2万5千分1地形図(東京)
○このたび会社が八丁堀から九段下に移転することになりました。長年慣れ親しんだ八丁堀を去ることは後ろ髪を引かれる思いです。そんな訳で思い出深い鉄砲洲富士にお別れ登山を挙行いたします。同行は会社の低山仲間の二人です(変な会社?)・・・菊りんはお花見で飛鳥山の山頂標識をGETしましたし、安ポンは平日に会社を休んで御留山に登るという好者です。
○天気が良いのは嬉しいのですが、残暑厳しい東京は9月の中旬というのに33度Cもあります。お昼休みの間に900mの距離を往復し食事も摂らなければなりません。チャイムと同時に会社を飛び出すと、ムワッとした熱気が身体を包み込みます。ギラギラと燃える太陽の日差しは半端ではありません。出来るだけ日蔭を選んで歩きますが、すぐに玉のような汗が噴き出しました。
○このままでは熱中症になりそうですが、ようやく前方に鉄砲洲神社の提灯が見えてきました。まずは手を漱いでからお参りいたします。ご縁がありますようにと5円玉を賽銭箱に投げ入れ手を合わせます。お参りが済んだら本堂の右手奥にある富士塚を目指しましょう。ところが衝撃の看板が・・・『危険ですから登らないでください』(嗚呼、なんたるこっちゃ!・・・賽銭が足らなかったか??)
○正面の登山道には綱が張ってあり万事休すです。それでも諦め切れない菊りんは社務所のオバサンに「登れないのか?」と詰問しています・・・どうやら以前に事故があったらしい。失意の隊長が富士塚の裏に回りますと、登山道は開放されていました。若干後ろめたいのですが、折角来たのですから裏参道からチャレンジしてみましょう。
○足回りはスニーカーでと口を酸っぱくしたのにも拘わらず、サンダル履きで来る安ポンの神経は謎です。低山とはいえ富士山を甘く見てはいけませんよ。隊長は山田富士の山頂から5合目まで滑落した経験があるのです(って、威張ってどうする)こそこそと溶岩の陰に隠れながら肩まで登って慎重に下りますが・・・こ、怖い!!
○何とか登頂をすませ表に戻ってきたら夫婦連れが登山口に来ました。どうやら看板を見て登頂を諦めたようです(さすがに大人の対応だなぁ)我々も写真を撮ってから帰路につきましょう。どうも同行の二人は登頂の喜びが顔に出てしまい口元に締りがありません。八丁堀に戻ってランチを摂りますが「四万十の土佐料理ともお別れだなぁ」とちょっとセンチな隊長です。紆余曲折はありましたが炎天下のお別れ富士登山は無事に終了いたしました。