九州低山徘徊−1
麁原山・城山・魚見山・堂山・洞山・岬ノ山・妙見山・道伯山・碇山
JR踏切から碇山を望む
【行程】 7/17(土)快晴[博多8:10=(車)=N(*)8:54−麁原山8:56−N8:58==N10:05−城山10:07−N10:10==SE11:31−魚見山11:37−SE11:45/12:13==E12:15−堂山12:18−洞山12:25−E12:40==NW13:09−岬ノ山13:13−NW13:17==W13:45−妙見山13:52−W13:55==N14:01−道伯山14:04−N14:07==NE17:22−碇山17:27−NE17:34==延岡20:10(泊り)]*山頂からの方位 【メンバー】 隊長
【麁原山】そはらやま(33.2m)福岡県第三位 2万5千分1地形図(福岡西南部)
○海の日の三連休を利用して九州低山徘徊の旅に出発です、何が悲しゅうて最高の夏山シーズンに低山でしょうか。このところ体調を崩して体力に自信の無い隊長は、老後の楽しみに取って置いた禁断の低山巡りに手を付けてしまいました(情けなぁ)まずは博多から時計回りに回りましょう、最初の山は福岡市街地にある麁原山です。
○祖原公園の周りは車両進入禁止が多くてウロウロ、ようやく北側の登山口に到着です。少し登ると開けた山頂広場に出ました、木製の展望台があるので上がってみると福岡市内が大きく広がり思わぬ展望に幸先の良さを感じます。ここは元寇の時に蒙古軍の陣地となった丘で、目を瞑れば700年前の壮烈な戦いが瞼に浮かび静かな山頂に鐘や太鼓の音が木霊するようです。周囲はマンションだらけなので残念ながら山容の写真は諦めました。
【城山】しろやま(24.8m)福岡県第二位 2万5千分1地形図(福岡)
○名島弁天橋を渡ると左前方にこんもりした森が望まれ、東側から車道が山頂直下まで続きます。終点には門があり入ると広場となり、ここで車を降りて一段上の山頂を目指します。現在建物はありませんが大きな蘇鉄が往時を忍ばせます、山頂には遺跡発掘中の青いシートが掛かった穴が開いていました。西側の名島神社からはフェンスで山頂は踏めませんし駐車料金500円とは驚愕です、海に浮かぶ島影を撮影したらとっとと離脱しましょう。
【魚見山】うおみやま(37.3m)福岡県第四位 2万5千分1地形図(折尾)
○山頂付近に立派な国民宿舎が建ち観光客もちらほら、トイレの奥に登山口があり階段を上がると気持ちの良い公園の第一展望台です。北に縦走路を取ると最高峰の第二展望台となりコンクリートの展望台が聳えます、さらにその先には第三展望台があり地形図の山名の辺りでしょうか。丁度お昼なので国民宿舎の展望レストランにて波の静かな響灘を眺めながらランチにいたします。
【堂山】どうやま(25m)山名表示なし 2万5千分1地形図(折尾)
○魚見山の500m北に柏原漁港があり地形図には岬の先端に洞山の表示があります、腹ごなしに良いので寄って行きましょう。手前の神社がある森が堂山です、入口には洞山の山名表示もあり少々紛らわしい。階段の上には本殿がありますが奥は蜘蛛の巣だらけの藪です、ちょっと踏み込みますが・・『もう結構』
【洞山】どうやま(20m)山名表示なし 2万5千分1地形図(折尾)
○岬の先端にある防波堤の向こうに聳え立つ小山、今は干潮なので磯沿いに渡れますが満潮時にはきっと島になるのでしょう。東西は切立った岩壁なのでとても手が出ません、南から尾根沿いに攻めてみましょう。取り付きは波に洗われた脆い岩で手掛かりになる潅木は一切ありません。急な傾斜を三点確保で擦り登りますが、足元の岩がボロボロと崩れ不安定なことこの上ない。
○『いやだ、いやだよ、登ってみようなどと戯れは!』愚痴りながらようやく松の木に到達し安定した足場にホッと一息です。ところがここからは猛烈な藪が始まります『伊達に北海道で藪漕いでないって』根性入れ直しですが、噴出した汗に笹薮の粉がかかり、顔に蜘蛛の巣がくっつきもう泣きそう。いくら暑いからって半袖での突入をいまさら悔やんでも遅すぎます。
○それでも苦しみには終わりがありました、ようやく辿り着いた山頂には人工構築物が!・・うーん、信仰の力は偉大です(でも最近は手入れがされていません)車まで戻ったら汗びっしょりでフラフラでしたが、難攻不落の山を陥落させた充実感で一杯です。
【岬ノ山】はなのやま(37m)福岡県第五位 2万5千分1地形図(八幡)
○国道から細い路が山頂付近まで続きます、終点は岬ノ山公園入口で辛うじて車が停められます。大きな広場の向こうにはちょっとした高台に東屋があり、眼下には洞海湾が一望されます。向い側には八幡製鉄所が堂々たる陣容で構え、これから向かう妙見山や道伯山が小さく見えます。群青色の湾に若戸大橋が明るく輝き、頬に当たる汐風が心地好い。
【妙見山】みょうけんやま(50.0m)福岡県第八位 2万5千分1地形図(八幡)
○東側は黒崎窯業の工場なので西側の神社から登ります。階段を上がると朽ち果てた本殿があり、あまりの荒廃ぶりに悲しい思いで一杯になりました。裏山に藪を漕ぎ始めますが薮蚊の襲来に怯えます、すこし登ると遊歩道に出ました『助かったー』ところがこの道は暫く行くと下り始めます、慌てて反対方向に向かいますがこちらも下りです『なんのこっちゃ』失意の隊長は藪を少々漕いでお茶を濁します。
【道伯山】どうはくさん(62.5m) 2万5千分1地形図(往郷)
○山頂北側まで道路が通じ駐車場も完備しています、山頂には草の生えた広場があり周りの木々の暗い感じが一気に明るくなります。電波塔が少々興醒めですが黒崎城址の石碑もあり歴史を感じさせる場所です、展望はありませんが落ち着いた雰囲気のある頂でした。下ってJRを渡ると手ごろなマンションがあります、バアサンにことわり階段からベストショットを撮り降りてきたら「いい写真が撮れましたか」との優しい言葉に隊長はホロリ。
【碇山】いかりやま(57.0m)大分県最低峰 2万5千分1地形図(鶴崎)
○山麓の赤鳥居前の道路は車がやっと通れる幅で駐車は無理、バックも大変だと思っていたら前方から自転車のオジサンがグッドタイミングで現れました。少し上の公園まで入れる由、そこから参道は330m続き歴史を感じさせる山頂に導かれます。由布岳方面の眺望と別府湾に沿う大分の街並みが広がり思わず歓声をあげてしまいました、それにしても夕方なのに日中36.7℃の熱気が残り汗が乾きません。先の長い旅ですのでもうひと頑張り延岡まで脚を伸ばしておきましょう。