稲荷山

日本海側の砂浜から稲荷山を仰ぐ



【行程】 11/17(土)曇り [新潟7:35=(JR)=平林8:50−WSW9:47−稲荷山9:49/9:51−E9:53−平林11:03/11:30=(JR)=新潟12:32]
【メンバー】 隊長


【稲荷山】15.3m(新潟県最低峰)
 2万5千分1地形図(坂町)

国土地理院発行の2万5千分1地形図(坂町)標高は15.3mのはずですが? ○「どうやら新潟県の最低峰が更新されたようです」大阪の同好の士からメールに慄く隊長。どうも地元の有志が地形図に載せるように陳情したのが認められたらしい『そういうことなら行かねばなるまい』全国の低山を巡り25000分の1地形図に載った50m以下の山は全て制覇してきたのですが、流石に遠い所にはおいそれとは出かけられません。機会を窺っていましたが、新潟に用事があったので少し脚を延ばして訪れることにいたします。




○羽越線の平林まで新潟から1時間。そこから荒川河口の塩谷までは5Kmもありますが、公共交通機関が無いので歩くことにいたします。どんよりした曇り空からは今にも雨が落ちて来そうです。昼から大荒れとの予報ですから自然と脚も速くなります。でも田んぼの真ん中の直線道路は歩く気を削がれます。そのとき白鳥の群が「クワッー、クワッー」と鳴きながら上空を横切りました・・・大空を滑空する雄姿にしばし見とれます。









山頂には木製の展望台があり360度の展望がえられます村上野道クラブの登頂証明書○前方に大きな集落が見えてきました。丘の上には赤い社殿も望めます『あれが稲荷山のようです』まずは海岸に出て日本海に対面しましょう。波は穏やかですが濃い雲が低くたれこめ寒々しい景色でした。ほぼ1時間で登山口に到着しました。ここから見上げる山頂には構築物が望まれます。砂浜から山頂まではジグを切った緩い登りでした。





○山頂には木造の展望台があり周囲が見渡せます。遠く海の上には阿賀野沖の石油リグが米粒のように霞みます。反対側には雪を被った白く輝く鋭鋒が望まれます。眼下には雛には稀な町屋造りの街並みが続きます。塩谷は北前船によって栄えた港町だったのです。町外れにある稲荷山には藩の番所が置かれ取締をしていたようです(番所山とも呼ばれた)





○社殿の脇を抜けて表側に出ると三角点がありました。その横には標高14.8mの表示板が。地形図では標高15.3mのはずですが??表参道は鳥居が並ぶ急な階段です。下ると塩谷の中央通りの端にでました。歴史を感じさせる立派な家並みですが、いまでは通行人も疎らで、寂しそうな猫がニャオと鳴いています。





○JRは1時間半に1本しかありません。半時間ほどホームの待合室で過ごします。それにしても往復10Kmは遠かった。でも新潟県の新しい最低峰は景色に恵まれ、歴史にも彩られた味わい深い山でした。お蔭で充実した半日を過ごすことが出来ました。新潟駅に戻る頃には雨脚が強くなり、隊長の悪運の強さは相変わらずでした。

*登頂証明書は村上野道クラブにて発行してもらえます