【岳山】だけやま 35m
○今日は「低いのに大変な山」の第三弾で最終回です。岳山は能登半島の先端にあり東京からの距離はすこぶるあります。ただ能登空港に1日2便の空の便がありますからこれを利用して日帰り登山を強行します。のと里山空港から車に乗り1時間で高屋漁港に到着です。港の脇に一際高くそびえる岩山が目指す岳山です。
○前に訪れた時には隣の小山(日和山)との鞍部から崩れた崖を強引にトラバースして登りましたが・・・いざ民家の脇を通り鞍部に登るとその先には絶望的な光景が待っていました。とても登れるような状態ではありません。『おかしいなぁ?』この切り立った崖をどうやって通過したのでしょうか。ここは諦めて他の道を探しましょう。
○山の反対の港側に回り込み崖を見上げながら奥へと進みます。すると港の先に薄い踏跡を発見しました。すぐ上に小さな鳥居が設置されていてその脇を登ります。急斜面ですが両手を使い何とか登ると、岩山となり山頂へと続く尾根道が現れます。足元には日本海の荒海が砕け白い飛沫を上げています。
○高度感のある稜線を攀じ登り、松の枝が邪魔をする細いリッジを強引に通過します。少し藪を漕ぐと待望の山頂です。前回同様に古びた祠が登山隊を待っていてくれました。周囲の木々が茂り展望はあまりありませんが、北側の木が切れた間から日本海が眺められます。
○下りは慎重に進みます。気の抜けない急斜面を海に向かって下りますが、滑り易い草付にスニーカーのディレクター氏は堪らず悲鳴をあげ尻餅をついてしまいました。それでも何とか全員無事に下山し一安心です。
○漁港にいた地元の方に話を聞くと岳山の登山道は地震で崩れてしまったそうです。でもいまでも10月10日のお祭りの日に山頂へお参りをするそうです。そのために新しく険しい道が作られたようです。前回の訪問は9月だったので藪も酷かったようですが、今回はそれ程でもありませんでした。
○これでテレビのロケは終了です。低いのに大変な山ということで2度と登りたくない山を選んでくださいとのことでしたから、思い切り登りにくい山を選択しました。ただ10年を越える月日が思わぬ変貌を低山にも及ぼしていたのには驚かされました。ロケではなかなか面白い体験をすることができました。あとは放送を待つばかりです(どのように料理されるか俎板の鯉の心境です)