お江戸低山巡り

待乳山・擂鉢山・愛宕山

待乳山の山頂に建つ本堂



【行程】 10/10(火)晴れ [たまプラーザ7:17=(東急・東京メトロ)=浅草8:24−E9:10−待乳山9:11/11:05−隅田公園11:10/11:41=(都バス)=上野公園12:00−擂鉢山12:15/13:10−御徒町13:20/14:00=(車)=愛宕山登山口14:30−愛宕山14:40/15:40=(車)=たまプラーザ16:38]
【メンバー】 隊長、NHKディレクター、カメラ、音声


【待乳山】まつちやま9.7m

ミニケーブルカーで山頂に変わった形状の三角点 ○NHK「実践!にっぽん百名山」から出演依頼です。基本的には暇だから応じましたが、現地ロケとスタジオ録画があり大変な時間を拘束されることとなりました(その割に出演時間は短い!)現地ロケは「お江戸低山巡り」と称する下町情緒あふれるものといたします。まずは浅草のパワースポットといわれている待乳山に向かいます。




○浅草駅前に8時40分集合とはちと早い。久しぶりのラッシュに揉まれ精も根も尽き果てた隊長でした。番組のディレクター氏は今回の低山巡りの下見をしてきたそうです(プロ根性には頭が下がります)その結果、待乳山には小さなケーブルカーが設置されているとの情報です。東側の駐車場に入ると本堂まで標高差数メートルのミニケーブルカーがありました。これは面白いから乗って山頂を目指しましょう。




広重の浮世絵○乗り込むとブザーが鳴って自動運転で出発します。わずか1分ほどの乗車時間ではありますが楽しい体験をいたしました。本堂には自動扉がついていてどこまでもハイテクなお寺です。ご本尊の前にはお供えのダイコンが山と積まれていました。本堂でお参りをしてからご住職の話しをうかがいます。「待乳山は自然の山では東京都で一番低い・・・・等々」帰りにお供えのお下がりのダイコンをもらいました。




○本堂から東に回ったところに目指す三角点がありました。この三角点の形状はちょっと変わっています。40cm四方の石の板に「三角点」と刻まれています。国土地理院のWEBによりますと2014年3月の測量で9.7mの標高だそうです。本堂から駐車場へは天狗坂の階段があり、前回は閉鎖されていましたが今日は開放されていました。広重の浮世絵にもこの天狗坂が描かれています。こちらを通って駐車場に戻りましょう。


【擂鉢山】すりばちやま23.3m

四辻の角にある緑深い丘○隅田公園から上野公園までは都バスに乗って移動します。上野公園の南側から階段を上ると犬を従えた西郷さんが出迎えてくれます。奥に進むと桜の季節にはお花見客で賑わう広場があります。四辻の角にこんもりと茂った緑の森があり、良く見るとお椀を伏せたような丘がありました。四方から階段が付いているので奥の階段から登りましょう。




○30数段の階段を上がると緑に囲まれた半径10mほどの広場がありました。そこには下界の喧騒とは遮断された静寂の異界がありました。周囲に石のベンチが設置され涼しい風が渡ります。前に来た時に山頂の隅に見つけた仮水準点の表示は無くなっていました(標高が特定できたので寂しい限り)




○木漏れ日をあびながらベンチで静かに昼食を食べている人々が幸せそうな姿を見せています。ここでのテーマは緑深い自然とのこと。カエデ、ケヤキ、イチョウなどの木々を撮影して終了とします(悲しいことに隊長はこの3種類しかわかりませんでした)



【愛宕山】あたごやま25.7m

男坂(出世の石段)を登る○新橋駅前で撮影を済ませると愛宕山に向かいます。それでは東側にある男坂(出世の石段)から登りましょう。急な階段が山頂まで一直線に続いています。階段を上りながら撮影をしますが「なぜ出世の石段と呼ばれているの?」などと質問攻めで真面目に答える隊長の息は上がってしまいました(情けなぁ〜)それでも何とか根性で階段を上り切りました。




○それにしてもこの急な石段を馬で上り下りしたとは信じがたい快挙です。上りはなんとかなっても下りはかなり難しいと思います。間垣平九郎なる人物が注目を浴びたのは相手が徳川家光だったことにもよるのでしょう。まぁ人が出来ないことを成し遂げたので出世したのでしょう。




三角点は穴の中にある○山頂の鳥居を潜ると正面に愛宕神社がありますが、我々の目指すのは右手手前の三角点です。前回は苦労して三角点を探し当てましたが、今回はそこには「三角点」という石柱が立てられていました。石柱の手前の鉄の蓋を持ち上げるとその穴の中に本物の三角点が隠されています。これなら三角点ハンターでなくても何とか判りそうです。




○山頂からの景色は思ったほどではありません。木々が茂ったこともありますが、周囲に高層ビルが立ち並び展望がよろしくありません。かっては海が一望のもとでしたが今ではビルの間からも見えません。仕方がないので池の鯉に餌をやってから山頂をあとにします。「エレベーターで下りますか?」「いえいえ出世の石段を下りましょう」(・・・私はもう関係ないけれど皆さん方が出世できますように)